女性の3~4人に1人はかかると言われている「子宮筋腫」
30代では3割の人に筋腫があるというデーターも。
自覚症状が無くても実は筋腫ができている、という人も意外と多いのです。
実際、筋腫の治療をしているという話も周りの人からあまり聞かないし、わたしも関係ないと思っていました。
ですが治療を始めてから、友人や職場の人に話をすると「実は私も筋腫があって…」という人はけっこういます。
月経過多や過長月経に悩む方が圧倒的に多いですが、我慢しながら過ごしているという感じですね。
子宮筋腫の治療法は外科治療、薬物療法のそれぞれ何種類かあるので、年齢やライフスタイルによって選択肢が変わってきます。
わたしは腹腔鏡手術で子宮全摘しましたが、結果的にすごく良かったです!
この記事では、わたしが子宮筋腫の外科治療を決断するまでの経緯や、手術を選択した理由などを記録しています。
- 子宮筋腫の治療って必要?
- 自覚症状は?
- どんな治療をするの?
- 治療のメリット・デメリットは?
など、実際に治療を受けた自分自身の経験談をまとめています。
この記事を読んでいる人の中にはきっと、子宮筋腫に悩んで何かを知りたくてたどり着いてくれた人がいると思うので、実体験のひとつとして少しでも参考になれば嬉しいです。
「子宮筋腫手術までの治療のキロク」「子宮筋腫全摘手術のキロク」も別記事でまとめていますので、ぜひ併せて読んでみてくださいね。
子宮筋腫とは
「子宮筋腫」という病名は聞いたことがある、という人は多いと思いますが、実際どのようなものなのでしょうか?
子宮筋腫とは子宮を構成している平滑筋という筋肉組織由来の良性腫瘍で、比較的若い方から閉経後の方まで高頻度に見られる疾患です。
子宮筋腫は発生する部位により、漿膜下筋腫、筋層内筋腫および粘膜下筋腫に分類されます。
症状としては、過多月経、過長月経、月経痛、腹部腫瘤触知、貧血などがあります。
さらに子宮筋腫が大きくなると周囲臓器を圧迫し、頻尿、排尿困難、便秘、腰痛などの症状もみられ、時には不妊や流早産の原因にもなります。
症状の強さは子宮筋腫のある部位、大きさや個数などによって異なります。
引用元:https://jsgo.or.jp/
筋腫ができる場所によっては、不妊の原因となったり、妊娠中のリスクも高まります。
そのため、この先妊娠を希望される人は、毎年の婦人科検診をきちんと受けておきましょう。
筋腫があっても自覚症状や日常生活に支障が出ていない場合は、経過観察にとどめておくことも多いです。
わたしも4cmの筋腫があると言われた時は特に自覚症状もなかったので、医師からも「今の時点では特に治療の必要はないよ」と言われていました。
子宮筋腫の治療をはじめた理由
わたしが子宮筋腫があるとわかったのは、2019年3月頃。
婦人科で4cmの筋腫があると指摘されました。
その頃は気になる自覚症状もなかったので、治療は全く考えていませんでした。
ですが、今思えばこの頃から下腹が少しぽっこりしてきていたのですが、年齢的に脂肪がついてきたのかな?と思っていました。
2020年の4月から2年間、婦人科検診には行ってなかったのですが、2022年2月に受けたPET-CTがん検診で、なんと「14cm超えの筋腫がある」と指摘されたのです。
この頃はさらに下腹がぽっこりしていましたが、3年前に正社員を退職したため、太ってしまったなーと思っていたんです。。
筋腫の成長と同時に自覚症状が少しずつ少しずつ大きくなっていたので、それまではあまり気にしてなかったのですが、こんな症状がありました。
- トイレが近くなった
- 下腹に圧迫感がある
- 生理の量が以前より多い
- 生理期間が長くなった
- 疲れやすくなった
今思えば、立派な自覚症状ですね笑
これが解消された今は、身体が5年前に若返ったように調子が良いです♡
筋腫が14cm…?!
かなり驚いたのですが、それから4ヶ月経ってやっと婦人科へ行きました。
その頃にはさらに月経過多がひどくなって、ある時は夜寝ていても出血量が不安で、ショーツ型のナプキンを夜中に替えないと朝まで間に合わないと思うくらいの時があったんです。
婦人科で内診してもらい、先生からは
「あー、筋腫はかなり大きいね。おへそのあたりまで筋腫がきてるよ。
それにこの位置やと生理の量が増えるね。」
わたしの場合は、月経過多になる場所に筋腫ができている「粘膜下筋腫」でした。
筋腫はごく稀に肉腫(=悪性腫瘍)になることがあるそうで、念のために血液検査と、子宮体がん・頸がん検診も同時にしていただきました。
「この大きさやと外科的治療も考える段階やねー。
49歳や50歳の人やと薬でしのいでいる間に閉経に持っていけるけど、あなたの年齢やと閉経までまだしばらくあるし、おそらく筋腫はまだ大きくなるから外科治療をおすすめするかな。
筋腫だけを切除する方法もあるけど、手術時の出血が多くなったり再発のリスクもあるので、子宮がんのリスクとか生理の煩わしさを無くすなら、腹腔鏡手術での子宮全摘も選択肢としてはあるからね。
もちろんその他にも治療法は色々あるから、検査の結果聞きに来た時にまた詳しく話すね。」
子宮全摘か…。考えたことなかったなぁ。
それから検査結果が出るまでの1週間は、子宮筋腫の手術をした人のブログなどを色々読ませていただきました。
個人差はあるかと思いますが、筋腫を切除または子宮全摘した人は、その後の生活はかなり快適に過ごされているなぁという人が多い印象でした。
わたしとしては月経過多と、筋腫によるお腹ぽっこりを解消したい。
良くも悪くも、筋腫は必ず治療しなければいけない訳ではないので、今出ている症状と付き合いながら、閉経まで我慢することもできてしまうんですよね。
そのため迷いもありましたが、今は他の病気もなく健康で元気だからこそ、やっぱり1日でも多く快適に過ごしたい!という気持ちが大きく、旦那さんとも相談して治療することを決めました!
わたしは数年前まで不妊治療をしていましたが(この時点で筋腫がありました)、授かることができず子供は諦めたので、メリットのほうが大きいなら子宮全摘でもいいかなという気持ちに。
とりあえず治療方法は先生のお話を聞いて決めようと思いました。
子宮筋腫の外科的治療法とは
1週間後、検査結果は異常なし。
先生から治療法のついて詳しいお話がありました。
外科的治療法としては3つご提案いただきました。
①腹腔鏡手術による子宮全摘
わたしの場合は筋腫が大きいので、手術までに数ヶ月間のリュープリン注射によって筋腫を小さくしてから行うとの事。
偽閉経の状態にして筋腫を小さくするため、更年期の症状が出てきます。
入院は7日間。
手術翌日から歩けます。(歩くよう言われます)
回復が早いので、事務仕事であれば退院後1週間で復帰可能。
UAE(子宮動脈塞栓術)
子宮の動脈に詰め物をして栄養がいかないようにすることで筋腫を小さくする治療法。
入院は3日間。
中には筋腫がそれほど小さくならない場合もあるそう。
IUS(子宮内黄体ホルモン放出システム)
子宮の中に黄体ホルモンを持続的に放出する避妊器具を装着する治療法。
過多月経の改善に有効。
この器具は5年間有効。
あまり効果が見られない場合もあるとのこと。
(※画像は全てお借りしました。)
わたしとしては筋腫を小さくするか、または取ってしまいたいのでIUSは選びません。
となるとUAEか子宮全摘ですが、UAEでも3日間入院するなら全摘手術で7日間入院して、術後は再発も子宮がんなどのリスクからも解放されて過ごせるほうがいいなー、と考えていました。
腹腔鏡下子宮全摘手術を決断
数日間考えてみて、「腹腔鏡での子宮全摘手術」を決断しました。
子宮がんのリスクも、筋腫の再発も無くなるからです。
子宮全摘だともちろん生理はなくなるので、更年期の症状が強く出るのかと不安でしたが、それは卵巣を残すかどうかで異なるということを初めて知りました。
癒着などがなければ卵巣は残した手術になるので、卵巣が機能している間は女性ホルモン(エストロゲン)が分泌され、更年期の症状は出ないそうです。(実際に、手術後は更年期の症状は無くなりました)
卵巣がんのリスクを考えて子宮と一緒に取る方もいらっしゃるので、あとは先生との相談ですね。
さいごに
以上が、わたしが実際に子宮全摘手術を決断するまでの経緯です。
気になる症状や治療を検討しようかなと思ったら、まずは婦人科で色々聞いてみる事をおすすめします。
筋腫の大きさ、自覚症状、年齢、ライフスタイルによっても選択肢はたくさんあります。
症状を我慢するより薬で改善できることもあるので、まずは医療機関へ足を運んでみてくださいね。
「手術までの治療の記録」「入院から退院後の経過まで」も別記事でまとめています。
良かったら参考にしてみてくださいね。